☆☆☆松陵会2012年総会講演要旨☆☆☆
幾つかの格言と指針
昭和38年機械科卒 高橋 豊

日 時 2012年5月20日(日)12:00~13:00
場 所 平塚工科高校 本館3階会議室

1.幾つかの格言と指針

 最初に「幾つかの格言と指針」、私の好きな言葉の中から、


-佐藤一斎著の「言志四録」より-
少にして学べば壮にして試すこと有り
壮にして学べば老いて衰えず
老にして学べば死して朽ちず

-上杉鷹山(治憲)翁の残した言葉-
為せば成る 為さねば成らぬ何事も
為さぬは 人の為さぬなりけり


 常に善なる夢を描き、善なる夢を求め、善なる夢を実現する。この心の持ち方が大切なのではないかと思います。次の言葉は松下幸之助の「学ぶ心」です。石にも学ぶ、半導体も石から出来ています。この「学ぶ心」がとても大切なのではないでしょうか。


-松下幸之助の「学ぶ心」-
・学ぶ心さえあれば、万物すべてこれわが師である。
・語らぬ石、流れる雲、つまりはこの広い宇宙、この人間の長い歴史、
 どんなに小さいことにでも、どんなに古いことにでも、宇宙の摂理、
 自然の理法がひそかに脈づいているのである。
・そしてまた、人間の尊い知恵と体験がにじんでいるのである。
・これらのすべてに学びたい。


 もう一つ、福澤諭吉の「心訓」、子供の頃、お世話になった義理の伯父の家に行くと床の間に掲げられていた。子供心に「良いことが書いてあるなぁー」と思っていた。後日に知ったのですが、これは福澤諭吉直接の訓書ではなく、ある額縁屋が販売目的に作成されたという。しかし、その内容に共感し、ある時、同じ額縁を見つけて購入、我が家でも30年近く掲げていた。とは言え、福澤諭吉の日々の教えの中にこれと似たような話があり、多分その話を参考にして、この「心訓」が作られたと思われます。


-福澤諭吉翁の「心訓」から-
・世の中で一番楽しく立派な事は一生涯を貫く仕事を持つと云うことです。
・世の中で一番みじめな事は人間として教養のない事です。
・世の中で一番さびしい事はする仕事のない事です。
・世の中で一番みにくい事は他人の生活をうらやむ事です。
・世の中で一番尊い事は人の為に奉仕して決して恩にきせない事です。
・世の中で一番美しい事はすべての物に愛情を持つ事です。
・世の中で一番悲しい事はうそをつく事です。


 次は「我が家に掲げる『日常生活の15ケ条』」、これは安岡正篤の著書を参考に、自分なりに整理して解釈し考えて作成しました。安岡正篤は戦前戦後の著名な政財界に大きな影響を与えた人、平成という年号を推薦した人でもあります。この人の薫陶を受けた日本の政治家や財界人は多い。私が20代後半、京都のある本屋に立ち寄った時、この人の本に出会った。当時、著名な人とは知らなかった。この頃、安岡正篤は生存しており、私が受けて来た教育には無い本の内容に引き込まれた。以来、この人の著作物を買い求めた。この「日常生活の15ケ条」を掲げてみたものの、これを守ることは困難、しかしながら、何かの迷いが心に生じた時、ふと目に止めると、自分の人生の反省と軌道修正を幾度となく補ってくれた。


-我が家に掲げる「日常生活の15ケ条」-
(安岡正篤の著書-日用心法-を参考に)
 1.適正な飲食、腹八分。
 2.安眠と熟睡に心掛け、惰眠するな。
 3.良い習慣を身に付け、悪い習慣を無くせ。
 4.自分自身に適当な運動をせよ。
 5.自己に主体性を持ち、感情を乱すな。
 6.激せず、操がず、競わず、随わず、平常心で仕事せよ。
 7.絶えず仕事への打ち込みを反省し、修養せよ。
 8.自分の能力を計り、適正を見つめよ。
 9.一生涯の仕事への工夫と努力をせよ。
10.人生の冷に耐え、苦に耐え、貧に耐え、閑に耐え、時を無駄にするな。
11.追求する問題を持て。
12.人に誠実であれ。
13.教養に努めよ。
14.知識技術を修め、一芸一能を持て。
15.信仰、信念、哲学を持ち、不滅な心を養え。


 最後に「サムエル・ウルマンの青春」、青春とは何かということです。次第に老化する中で、心の持ち方が何よりも大切なのではないでしょうか。


-サムエル・ウルマンの青春(訳:岡田義夫)-
青春とは人生のある期間を言うのではなく、
心の様相を言うのだ。
優れた創造力、逞しき意志、燃ゆる情熱、・・
(中略)
こういう様相を青春というのだ。
年を重ねただけで人は老いない。・・
(中略)
歳月は皮膚のしわを増すが、情熱を失う時に精神はしぼむ。
苦悩、狐疑、不安、恐怖、失望、
こう言うものこそ恰[あたか]も長年月の如く人を老いさせ
精気ある魂をも芥に帰せしめてしまう。・・
(中略)
人は信念と共に若く、疑惑と共に老いる。
人は自信と共に若く、恐怖と共に老いる。
希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる。



-Original 版(原文)-
Youth
Samuel Ullman 

 Youth is not a time of life ; it is a state of mind ; it is not a matter of rosy cheeks, red lips and supple knees ; it is a matter of the will, a quality of the imagination, a vigor of the emotions ; it is the freshness of the deep springs of life.

 Youth means a temperamental predominance of courage over timidity of the appetite, for adventure over the love of ease. This often exists in a man of sixty more than a boy of twenty. Nobody grows old merely by a number of years. We grow old by deserting our ideals.

 Years may wrinkle the skin, but to give up enthusiasm wrinkles the soul. Worry, fear, self‐distrust bows the heart and turns the spirit back to dust.

 Whether sixty or sixteen, there is in every human being's heart the lure of wonder, the unfailing child‐like appetite of what's next, and the joy of the game of living. In the center of your heart and my heart there is a wireless station; so long as it receives messages of beauty, hope, cheer, courage and power from men and from the Infinite, so long are you young.

 When the aerials are down, and your spirit is covered with snows of cynicism and the ice of pessimism, then you are grown old, even at twenty, but as long as your aerials are up, to catch the waves of optimism, there is hope you may die young at eighty.



(文責:高橋豊)

戻る